「埼玉県および西武園ホームの選手」、「大宮•西武園記念優勝選手」、「G1•GP優勝選手」等の登場マンガと、何でもネタマンガを交互に更新しています。
118話 寺崎浩平『地区の絆は永遠に⋯?』

おおむかしのことでキョ~シュクです。
函館ってとこでやったオールスター競輪で、福井の寺崎浩平せんしゅがG1初V!
充~実ぶりがうらやまし~近畿勢の未来は、ますます明るいものとなりそうです⋯
●記念に期待!
31歳での初戴冠、まずはおめでとうだよな。
そして、今後は複数取れる存在に進めるか否かだ。
同地区に強力な存在がいるってのは幸せな事であると同時に厄介でもあんだよな。
けどよ、結局のところは実力順。
先輩後輩関係なく、1番強い者中心にすべてがまわるようになる。
そのために大事なのは、昔も今も記念の優勝数。
そんで、地元記念を当たり前に取れるような存在になって初めて複数のタイトル狙える選手と言えるんだ。
まずは、そっちのほうからますますがんばってもらいてえな。
●満を持しての優勝
先ずは寺崎浩平選手、『第68回オールスター競輪』でのG1初優勝おめでとうございます!
日本競輪学校から日本競輪選手養成所に名称が変更となり、養成カリキュラムも大きく変わった117期生として、そして成績優秀者として初の早期卒業者として大きな期待を背負ってデビューしました。
デビューしてからもその期待に応える形で大活躍、デビューから79日目でのS級初優勝は今も最短記録となっています。
G1では近畿勢の先輩たちの前で『機関車』として同県の脇本雄太選手をはじめ、近畿の先輩たちの前で自分の仕事に徹して来ました。
そして今回のオールスター、いよいよ寺崎選手の順番が回って来ました。
輪界最速と呼ばれる同県福井の脇本選手が前周り、後ろは同じく輪界最強と呼ばれる古性優作選手に南修二選手が並ぶ近畿最強の布陣。
寺崎選手の初タイトルへのお膳立ては整いました。
●素晴らしい、地区の絆
レースは前を取った近畿勢がそのまま突っ張り先行、最終バックから先輩の想いを汲んで発進、そして古性選手の追随を退け初タイトルを掴みました。
大きなチャンスが目の前に来た時、それを掴める人と掴めない人がいます。
しっかりそれを掴んだ寺崎選手は本当にタイトルホルダーとして相応しい選手だと思います。
そしてレース後に古性選手から『優勝出来なくて悔しいけど寺崎くんは1番優勝して欲しい選手、めちゃくちゃ嬉しい』と言わしめるほど、それは寺崎選手が近畿の先輩たちからも慕われている結果でしょう。
脇本選手も初タイトルまでは少し時間が掛かりましたが、そこからは自身の脚力をさらに磨き、史上初のグランプリスラマーとなりました。
寺崎選手も身近にいる大先輩の背中を追って、そしてやがて追い越せるような益々の活躍を期待しています。
さらに127期生として市田龍生都選手が彼らの背中を追っています。
他支部ではありますが福井支部の将来が楽しみですね。
改めまして寺崎浩平選手、おめでとうございます!
●初タイトルおめでとうございます!
第68回オールスター競輪優勝は、寺崎浩平選手(117期・福井)でした。
レースの詳細はみなさんご存知だと思いますので省きますが、想定通りというか、なるべくしてなった優勝だと思います。
デビュー前から自転車競技でも活躍し、ナショナルチームにも入り、戦歴は素晴らしいものがあります。
近畿勢といえば脇本選手、古性選手はじめ素晴らしい選手が沢山います。
G1を獲ったということで色々な面で今度は見られる立場となると思いますが、これからもさらなる活躍に期待したいと思います。
寺崎浩平選手、G1初優勝おめでとう御座います。
118話B面『プレゼントのような記憶』

ふう~…
例年通り大盛況となったビッグイベント『西武園記念』も閉幕し、とりあえず9月になりました。
大仕事もおわり、これからは気温も少しずつ落ちついていってくれると思います。
ようやくひと息つけそうです。
おそらく…(笑)

大盛況で終わったと言いながら、こうして あたりちゃんと話してる今って、いつよ?(笑)

8月20日⋯!(笑)

ホントは今、西武園記念にむけ最後の準備の真っ最中!
ひと息つけるのは、まだまだ先です(笑)

とゆ~わけで、今回は西武園記念に関しての話題はナシ!
おゆるしくださいませ(笑)
●初めての一人暮らし
さ~て、ほんじゃ早速、西武園記念とは関係ない話をツラツラいくかな(笑)
先日、近所のOB、桜井久昭さん(28期)と飲んだのね。
老人同士という事で話題は思い出話も多くなるんだけど
「へえ~、そんな事もあったんだ…」
って、ちょっと楽しそうに聞いてもらえたエピソードがあるので、今回はそれを紹介。
オレが、デビューして1年くらいの頃かな。
1989年、仕事場兼住居を初めて持ち、一人暮らしを始めた時の話。
たしか28歳だったかね…
世間的には、かなり遅いのかもしれないけどデビューに至るまでは何しろお金がなかったもんでさ。
でも、ある程度お金も入るようになったのでようやくってところ。
んでね、借りた物件は3DKのファミリータイプ。
そろそろアシスタントさんをお願いしなきゃ厳しいって状況でもあったんでさ。
なので、一人暮らしと言っても、1年後くらいには4〜5人が寝泊まりする合宿所みたいな状態になっちゃったんだけどね⋯(笑)
●大事件の最中
さて、そこに住むことになってまずやる事といったら、ご近所さんへの挨拶…
なんだけど、オレ少々悩んじゃってさ。
実は、ちょうどその頃って、世間を震撼させた ある大事件が起こり、いまだ未解決って時だったの。
詳しくは話したくないけど、連続して幼女が連れ去られ被害にあうといった事件。
しかも、借りた物件ってのが被害が出た地域のひとつ。
なもんで、すぐ近所の小学校は連日制服警官が警備を続け、付近も頻繁にパトカーが巡回しているといった状況⋯
物件の住人は当たり前だけど、ご家族で住まわれている方たちがほとんどでしょ。
幼い子を持つ世帯も多そう⋯
そこに青白い顔した若い?男が突然一人暮らし始めるのよ。
しかもさ、ほぼ毎日、部屋に引きこもるって生活になるわけじゃん。
ご近所さんからすると不気味に感じちゃうよね。
●悩みまくった挨拶まわり
というわけで、挨拶の時はこれを言うしかないな⋯
とは思ったの。
「マンガの仕事をやってるもので…」
だけどさ、そうなるとまた、もう1つの悩みが生じるのよ。
マンガ描きやってるって言うと、まあ大抵聞かれるからね。
「なんて(orどんな)作品描いてるんですか?」
って。
だけど、デビュー1年かそこらでしょ。
本当に作家として生きていけるかどうかわからないレベルでマンガ家って名乗るのも若干抵抗あったし、そもそも話したところでオレの名前なんて誰も知らんでしょって思いもあったわけ。
ホレ、怪しい人間の自称ナントカってのも よくあるじゃん。
あとさ、競輪のマンガを描いてるって言えるのかっつうのも問題だったの。
今の時代なら、どうってことないけど、当時、競輪ったら差別と偏見をまだ当たり前に食らってた頃だからね。
特に初対面の相手とかにはマイナスイメージが大きかったと思うのよ。
以前、ここで話したこともあるけど、オレ、自分の身内にだって競輪やってる事、デビュー後も含め10年以上隠しつづけてたし、描いてるマンガの事だってタレコミ入ってバレるまでガンとして口割らなかったくらいなんだから。
とにかく、あの事件の発生中に、競輪に絡んでいるオレでしょ。
おかげで過剰に気をまわす事態になっちゃってたの…
●出てきたお隣さんは⋯
さて、話を先に進めるね。
ちなみにオレが入居したのは角部屋だったので、挨拶は片側のお隣さん2~3件で済むわけだったんだけど一番重要、かつ問題は直お隣さん。
「どういう風に挨拶したらいいのかな…」
まあ、いいや!
とりあえず出たとこ勝負でお隣のベルをピンポ〜ン⋯!
ガチャリ⋯
さあ、扉があいたよ⋯
(うっひゃ~!?)
なんと、出てこられたのは3~4歳くらいの女の子と赤ちゃんがいる、オレより少し上くらいかな⋯?
の奥さん!
繰り返すけど、あの事件の真っ最中よ⋯
あせった、あせった⋯!
同時にさ
(競輪のけの字も絶対言えねえ…)
瞬間、そう思ったね。
さらに、それを隠すためには雑誌名も絶対明かすわけにはいかないって⋯
講談社の『モーニング』って雑誌で描いてますって言えれば、相手さんに安心感与えることも出来るだろうけど、それで『ギャンブルレーサー』描いてるって知られると、どんな風に思われるかって、やっぱ不安になっちゃうもん。
なので、言葉選びながらこんな感じで話したのかな…
「実は、最近マンガの仕事を少しずついただけるようになってきた者です」
「なので、毎日部屋にこもりきりで生活サイクルはメチャクチャ」
「夜間に人の出入りがあったりなどご迷惑おかけすると思いますが、よろしくお願いします」
例えて言うなら、何かの浪人、修行、勉強中の身みたいな雰囲気を醸し出す感じで…(笑)
●ビックリの連発!
さあ、というわけで、何とか挨拶を終えたんだけど、その後、何が起こったと思う?
2~3日経ったあたりくらいからだったかな…?
なんと、その隣の奥さんが、ちょくちょく手作りの惣菜とかご飯とか、お嬢ちゃんと一緒に持ってきてくれるようになったの。
「1人でがんばってて、食事とか大変でしょ」
って。
まさに、想定外!
でも、ビックリとともに感動しちゃってさ…
しかも、食べ物を乗せた食器類がまたさらに感動的だったのよ。
アンパンマンとかの絵柄が入ったトレーだったりお皿だったり…(笑)
お嬢ちゃんはお嬢ちゃんで、
「おにいちゃん、がんばってね」
って、たどたどしい言葉で、お絵描きした絵をプレゼントしてくれたりとかさ…
この時だけは、あのマンガを描いている自分を呪ったね…(笑)
●せっかく親しくなれたのに⋯
で、さらには、こんな事まであったんだ。
「夕食食べにいらっしゃい」
ある時、こんな言葉をかけられたの…
まったまた、ビックリ!
恐縮したけど、早速お隣さん訪問して、旦那さんも交えて5人で食事しちゃった…
と、まあ、こんな感じの話なんだけど、初めての一人暮らしでこんな事が起こるなんて、本当に天からのプレゼントだよね。
ちなみに、オレが『ギャンブルレーサー』描いてるってことは、引っ越し後しばらくして、おそらく旦那さん経由でバレちゃってたみたい。
そりゃまあ、そうなるよね。
ペンネームでなく本名でやってんだし⋯
ただ、作品に関して話題になった記憶は、ほぼ無し。
それもまあ、そうなるだろうね⋯
「バカ!」だの「アホ!」だの飛び交うマンガのことなんて、お互い話題にしづらいでしょ(笑)
きっと、かなり気を使って下さってたんだろうな…
いや~、本当に懐かしい思い出!
さて、そのお隣さんとのその後ね。
もう、かなり記憶が薄れちゃってるんだけど、半年後くらいだったのかな?
マイホーム取得されて引っ越されていったんだよね。
せっかく素敵なご一家と隣同士になれたのに、わずかな期間でお別れになっちゃった…
●今の時代だったら⋯
あれからもう何年経つんだろう…
(ひえ~っ!)
(36年っっ…!)
ってことは、あのお嬢ちゃんや赤ちゃんも、もうそういう年齢になってるのか…
みなさん、お元気で幸せに暮らして下さってるといいなあ…
「おかげさまで、オレもなんとか生きておりますよ~!」
「あの時の記憶は、オレにとって本当に一生忘れられないプレゼントになってますからね〜!」

へえ~、センセェにそんなキュートなエピソードがあったんだ!

それにしても、そのおくさま、よくセンセェに警戒心いだかなかったもんだね…(笑)

いや、本当!
今の時代だったら、おそらく危険な行為って判断されかねないかも

幸い、オレがあそこに引っ越してから、割と早い期間で件の事件の犯人が捕まったってのも大きかったのかな…?

まっ、そういう話は抜きにしても、あの時はこっちも本当に幸せであたたかい気持ちにさせていただいたなあ…

感動物語を描くような作家だったら どんなに良かったろうって、今もつい思っちゃったりするもん(笑)
もちろん、あの期間に限ってのことだけどさ(笑)

センセェの顔と感動って言葉は、やっぱりむすびつきにくいもんね(笑)!

悲しいけど自分でも、そう思う(笑)


「わたしは、『競輪!』のおしごとをさせていただいている八多あたりともうします!」
「よろしくおねがいいたします!」
こんなふ~に、あたりまえにいえる今ってホントしあわせですね。
「でわ!」