
A面では、タナカセンセェん家からも近い北山公園について少々おしゃべりしましたが、今の時期の西武園周辺ってホントにい~ですよね。
タナカセンセェも今の季節、楽しんでる~?

もちろん!
オレも5月が1番好きな季節だからね

今日も自宅のベランダで、爽やかな風を楽しんでるけど、こうしているとさ 何故か思い出しちゃうことがあるんだよね

へえ~、なになに?

かなり古い話なんで、かなりの部分は記憶があいまいなんだけど、それでも毎年この時期になると ふと頭に浮かんできちゃうんだ…

ひょっとして、今くらいの季節に超~大穴でもとったことがあるとか?

逆のパターンなら季節限定せずにいくらでもあるんだけどね…(笑)
■とにかく眠くって…
というわけで、ほんじゃ今回は その話ね。
それほどごたいそうな話ではないんだけどさ。
それは、現在の競輪場になる前、500走路時代の西武園での話…
たぶんマンガ家になって2~3年の頃かな?
だから、35年くらい前。
まさに、今くらいの時期に何かの用事で西武園に来たの。
客としてではなく。
当時は、日々忙しくて、そういう余裕は もうまったく無くなってたから。
おそらく業界紙の人とかと会う話にでもなってたんだろうね。
でね、記者室かなんかにしばらく居たんだろうけど、オレはかなり疲れていて、しかも眠くて眠くて仕方なかったの。
なので、ちょっと中座させてもらって駐車場へ行ったんだ。
自分の車で来てたんで、こっそり昼寝させてもらおうと思って。
当時の施設の位置関係を正確にはもう覚えてないんだけど、たしか関係者駐車場は記者室の有るホーム側建物の4角側すぐ横、走路にも近いところにあったような気がすんの。
なので
「何レースか、スタンドで生で観てきます」
みたいな言い訳して出ていったのかな。
でさ、その日は本当に穏やかな青空で、風も最高に気持ちが良くてね。
車の扉を全部開けて、しばらく寝っ転がってたの。
蛇足だけど、関係者側の駐車場でしょ、変な心配もいらないのよ。
当時はさ、どんな開催でも超満員、悪い人たちもそれなりにいるって時代だったから(笑)
■最高のBGM
さて、本当に気持ちよく寝てたんだけど、そこでつまんないことに何故か感動できちゃったんだよね。
今 話したように超満員時代でしょ、レースが始まると流れてくるお客の大歓声で、何となくレースの流れがわかるのよ。
(あ~、今、並びが落ち着いたな…)
(ん、競ってるな…)
(お~、本線が飛んだかな…)
みたいな感じで…
車の中で目を閉じてるんだけど、耳に入ってくる音声だけでレース内容がかなり想像ついちゃうわけ。
で、決定放送とかで正確な結果もわかるでしょ…
そんな感じで数レース楽しんで記者室戻ったのかな。
新緑の季節の西武園、風も新緑の香りもとっても気持ちが良かったのと相まって、あの時の歓声や音がいまだに記憶の片隅に残ってるって話。
■オケラ時のオアシス
そうそう、あとさ、西武園で寝転がってたって記憶はもうひとつ。
こっちは、マンガ家になれる前、客として通っていた頃の話。
500バンク時代は、現在とはホームとバックの位置が反対だったんだけど、そのバック側のスタンドは土地の傾斜を利用して作られていたような感じだったのね。
んで、最上部の両サイドは土の地べただったような気もすんの。
あくまでもオレの記憶なので、正確か否かはわからないけど。
そいでさ、そのスタンド上部のたぶん3角側、そこに背もたれ無しのベンチがズラっと並んでいて、その上が藤棚みたいなものだったのかな?
やっぱり、今みたいな時期だと、そこってすっごく気持ちが良くてね…
なので、よくそこで寝転がったりしてたの。
もちろん、そういう時ってほとんどが最終レースを前にして資金が尽きたって時だけど…
あっ、いけね!
「よく寝転がってた」
って、セリフは撤回しとこ(笑)
とにかく、今の時期、そしてあの頃の西武園は、オレにとって最高に居心地のいい場所だったってこと。
最後になるけど、今の競輪場って聞こえてくる鐘の音は同じだけど、大歓声ってのは失われちゃったでしょ。
ちょい寂しいね…

ほのぼのとした思い出…
って言ってい~のかど~かわからないけど、なるほど、そ~ゆ~エピソードがあったってわけね(笑)

もちろん今の西武園だって寝転がれる場所が無いわけじゃないけど、この歳じゃさすがにさ…(笑)

あとさ、繰り返しになるけど、今、なによりも懐かしく感じているのが、あの時代の大歓声…
ああいう大歓声の中で時を過ごせた選手や、我々お客は幸せだったんだね…
当時はカケラもそんなふうに思ったことなかったけど…(笑)

じゃ、どんなふ~に思ってたの?

「定職もなく、競輪場に日々通ってるオレって、まさに人生の落伍者だなあ…」
って…(笑)

あっ、そっ…(笑)

ハイ!
とゆ~わけで、今回はおしまいです。
「でわ!」」