セカンドレーサー11話『あ~!も~~やっ‼︎』

異様な暑さも少しずつおさまって、ようやく過ごしやすくなってきたかなって時に何をいきなり「も~やっ‼︎」なんだか…
本当に、女と選手の頭の中は想像つかんぜ…

おい、あたり!
こう言っちゃなんだけどな、オレが現役やってた頃はボートでもパチンコでも真昼間からやりに行くってのが礼儀だし、酒だって日が暮れてからってのがマナーだろ。

となりゃあ練習の方をそっちに合わせるしかねえじゃんよ。

お前だって、もしシンイに茶でも誘われたら仕事休んででも行くべ?

事務所やめたっていきます!!!!

こないだの西武園だって、三日間あたしのためだけにがんばってくれて①②❷だったんですからねえ~♪()♪

もし優勝してたら、あたしきっと死んでました♡♥♡♥♡♥

とはいえ、あたしのシンイ♡さん…いつもそっけないんだよなぁ…(._.)

やっぱり、あたしより競輪のことの方が気になるのかしら…(´・_・`)(´・_・`)(´・_・`)

と言いつつ、そういうところもステキ♡♥なんだけど(^O^☆♪

それにひきかえ、センセェはじめむかしの選手の方たちって…( ̄^ ̄)

な~んてね♪()♪

ホントはあたし、センセェたちの時代の選手のみなさんも、そのずっとずっと前の選手のみなさんたちも練習練習の日々をおくっていらしたっていうのちゃんと聞いてるんですよね♫

もちろん、センセェみたいな人も中にはいたんでしょうけど…

おい、あたり!

あら、長電話、長話のサクライ(桜井久昭/28期・OB)センセェ⁉︎

お前は知らんかもしれんが、関だって現役時代、特に20代から30代、ああ見えても本当によく練習してたんだぞ。
バクチでやられた金取り返すためだったのかもしれんが、そりゃも~凄まじい執念見せてな…
お前も一応この業界の人間でもあるし、競輪ってのは練習しねえやつが勝てるほど甘くはねえってことだけはキッチリ認識してもらわんと困るんだ!
仮に競走参加前にとんでもねえ猛練習したとしても、それで即どうにかなるってもんじゃない。
例えば、今やっていることの効果が出てくるのなんて何ヶ月も後からのこと。
現状維持でさえ、同じことを毎日コツコツ積み重ねてはじめてなんだ。
毎日やってるヤツか、やってねえヤツか…
んなもん、特に※固有点制時代なんて「月刊競輪」の競走得点一覧の動きを毎月眺めてるだけでもそこそこ見当はついたもんさ。
やってるヤツは、まず得点の乱高下が少なかったわな。
とにかく、やるヤツはやるし、やらんヤツはやらん。
S1だろうがB2だろうがよ。
けどな、それでもやってるから勝てるとも限らねえんだ。
やってねえヤツが勝てることはありえねえけどな…

そ、そうだったんですね…
セ、センセェもホントはがんばり屋さんだったんだ………
ちょっと…
っていうか、かなりショック!!!

※固有点制→旧時代の競走得点制度。大変荒っぽく例えると、円周率は3.00的に作られているのが現在の貼り付け点制。3.14的に作られていたのが固有点制。

ねえねえ、センセェってさあ、ふまじめなだけじゃなかったんだね?

あったりめえだろバカ‼︎
オレだって常に真剣勝負の日々を送ってた人間なんだ!
今だって変わってねえぞ!
常に金がかかってるんだしよ!

はいはい、そ~ですね!
わる~ございました!

ところでお前、シンイが優勝したら本当に死ぬのか?

⁉︎
もちろんですよ♡♥
つきあってる彼氏が、たとえ社長になっても死なないけど、シンイ♡さんはあたしにとって特別なの(*^o^*)

お~い、シンイ~!
一日も早く優勝してくれ~!!!
ところでお前、つきあってる彼氏なんていたの?

ナイショ♥♡♥

それにしてもホントやんなっちゃうよな~!
あたりみてえな未来のクソババアにまで不真面目な人種と認識されてたなんてよ…

さっき桜井さんが言ってくれてたように、オレだって現役時代それなりにやることはやってたんだからさ!

例えば、当時は豆腐屋も選手も似たようなもんで、早朝からの練習なんて当たり前、日の出前から開始ってのも普通に多かったんだ。

昼間は昼間で、選手はグラウンドか街道。

豆腐屋は町内回って豆腐売り。

 

あっ、そういや今思い出したけど、漫画描いてるタナカが、選手の早起きで一回被害食らったって話をしてたことがあったっけ。

あいつがまだ「ギャンブルレーサー」連載してた頃の話なんだけど、仕事柄、寝るのはかなり遅い時間って方が多かったんだって。

で、ある日、布団に入ってようやく眠りに入った頃ジリリリンと突然電話がなったんだと。

夜中の3時か4時頃だったらしく、いったい何事だと飛び起きて電話に出たら、相手はなんと当時の大スター、清嶋(彰一/40期・OB)さん。

「い、いったいこんな夜中に何ですか?」とタナカが文句言ったら、清嶋さん…

「バカヤロてめえ!こんな時間に寝てるとは何事だ!オレはもう練習始めるんだぞ!」

清嶋さんて人は基本的にこの世の全ては自分中心に回ってるんで、自分が起きている時はこの世の全てのモノは起きて活動してなきゃいけねえし、自分が寝ている時は例え夜勤の人間でも寝てなきゃいけねえんだ。

発電所だって、清嶋さんが寝ているときはストップ。

ゆえに自分の知っていることや、好き嫌い…

とにかく何でもかんでも、全人類、犬や猫、ボウフラに至るまで同じで当然。

ある時、タナカが清嶋さんの好きな歌手のことを知らねえと答えたら、「てめえ、それでも人間か!」って怒鳴られたんだって。

歌うたって聞かせながら、「この曲、聞いた事がない人間なんて世の中いねえぞ!」

ったく笑わしてくれるよな。

オレだって、そんな曲知らねえってえの…

おっといけねえ!

早朝練習の話でもしようかと思ったら脱線しちまった。

でも、ひょっとしたら、こういう話の方が皆さんには面白えかな?

もう長くなっちまうから今回はやめとくけど、せっかくだからそのうちまた、他にもタナカから聞いた、あいつが選手から色々食らったって話を聞かせたるよ。

あいつ、本当かわいそうだったんだぜグヘヘ…

ってことで、ハイおしまい!

いいなあ~♥♡♥
あたしもシンイ♡さんに夜中に電話で起こされてみた~~~い(**)

オイオイ、そんなこと言ってっと桜井さんから電話来ちゃうぞ!

キャーやめて~((((;゚Д゚)))))))
あたし467時間も電話で話すの、や~!!!!

セカンドレーサー10話『がんばって~~♡♥♡♥』

今年も懲りずに新人がデビューしてきたけど、さて、どんなもんだか?

プロはとにかく勝つのが仕事。
勝ちさえすゃあ、面白おかしい人生が黙っててもついてくるからよグッヘッヘッ。

オレの場合は、稼いだ金ぜ~んぶ使って面白おかしく過ごしすぎて、今、文無しだけどさハッハッハッ…

去年の113期は大豊作で、埼玉も、大宮の植原琢也!黒沢征治!森田優弥!がS級で活躍を始め、平原康多(87期・埼玉)が舌なめずり。
東京は、京王閣の河合佑弥!が、とりあえず「金持ちへの道」チャレンジへのスタート台についた。

でも、あくまでスタート台!
70期の卒業記念チャンピオンとして颯爽とデビュー、その後、無様を極めた、関靖夫(西武園クラブOB)っつう悪い見本もあるんだから油断は禁物だけどな。

ところで、我が後輩、西武園の磯川勝裕、鈴木輝大、樋口開土。
こいつらだって、上にあげた連中がいなけりゃ、結構頑張ってるってレベルで喜ばしい限りなんだけど、我が地区には一つ問題があるんだ。

西武園には、平原みてえに舌なめずりできる存在がいねえってこと。
幅を広げりゃ、立川、京王閣、松戸…いわゆる東京地区に、若い鉄砲玉、もしくは大砲が育ったとして、それ使ってタイトルや記念をいただき~って存在が…

いるかい?誰か?

みんな千切れて終わりだろ…

東京の黄金期に現役やってたオレとしちゃあ、長く続く東京の低迷が腹立たしくって仕方がねえんだ。
そりゃ中には佐藤幸男(28期・OB)さんみたいに東京のレベルを著しく落としてくれた人もいるにはいたけどさ。

とにかく、今もしオレが現役バリバリだったら、メチャクチャ燃えるぜ。

ってなわけで、東京の主力級(ついでに平原以外の埼玉主力級も)には今一度奮起を促したいのと、若い衆どもには、ど~せ、同地区の先輩には滅多なことじゃ食われねえんだから安心して上を目指せと言いたいね。
もし、平原と同乗ってなった時は、事故にでもあったと思ってしばらく辛抱してりゃ、そのうち、あいつだって老衰して死んじゃうんだからさグッヘッヘッ!

ったく、センセェのって、コメントっていうより誹謗中傷って言えなくないですか!
ホントやんなっちゃう。

デビューした115期、116期のみなさ~ん\( ˆoˆ )/♡♥♡♥
ご活躍、お祈りしてま~す♪☆★♬☆★♪

なんで、こういうふうに言えないのかしら!

言えるかバカ!

いよいよ来週ですね!
西武園記念♡♥♡♥

現役を外れたとはいえ、地元の記念はやっぱ特別なもんだな!

センセェはたしか、西武園記念も取っていらっしゃるんでしたよね?

おう、3回な!!!(※あくまでも漫画の中でのお話)

すご~~~いぃ、3回も!!!☆★((((;゚Д)))))))★☆
そんな大それたことができた人だったなんて…♥♡♥
少しは尊敬しなきゃいけないのかなぁ……センセェのこと!

そう思うんならオレに回転資金を少し回せ!
お前なら、場内イベント企画とかの予算をちょろまかすくらいできんだろ
儲けたらいったん返して、んでまた即、その倍借りてやっからよグッヘッヘッ!!!!

あたし、センセェのこと好きになりそう…
その狂いっぷり…
クラクラきちゃう…
「ギャンブルレーサー37巻」の381話読んで、もう寝ます…

今月は若い衆のデビューがあったけど、輪界じゃ6月と12月は別れの季節でもあんだよな。
後輩たちが、一人、また一人とバンクを去っていくのはやっぱり寂しく感じるもんでさ。

でもよ、競輪稼業に手を染めてた人種は、平気で逃げも打てるし、ケツだってまくれっからな。
人様追い込んだり、人前でウソ並べるのも大得意。

ギャンブルレーサーの後はセカンドレーサー!
第二の人生もお互いしぶとく生き抜こうぜ!!

今度は審判じゃなくオマワリにケチつけられねえよう注意してさハッハッハッ!!!

そうそう、マンガ描いてるタナカがなんか言いてえそうだから、ここでバトンタッチな…

はい、それでは!
あの~、2019年前期をもって引退される選手の方の中に、53期・埼玉の二塚正裕さんがいるんですよ。
「ギャンブルレーサー」には、本当にたくさんの選手の方々に登場していただいたんですが、実は二塚さん、実在の選手として一番最初に作品に登場した方なんです。

もちろん当時の自分は、一競輪ファンでしかなく選手の皆さんと面識なんてありません。

実名を入れるってことだけでも滅茶苦茶緊張したものです。

話は前後しますが、連載を始める直前まで、特に無職であった一年間ほどは、ほぼ毎日、地元競輪場である西武園、立川、京王閣、(たまに大宮)に通っておりまして(その当時は各場、開催が多く、その三場をローテーションするだけで、年間通してほぼ無休で競輪をやれたと記憶しております)、その頃、地元(準地元)A級(旧制度)主力選手としてよく出場していた一人が二塚さんだったんです。

一番最初の登場が二塚さんだったのは、その原稿を描く数日前、本命背負って西武園を走ってた残像が頭に残っていたから…みたいなことなんですけれど、それでも当時の自分にとって、競輪選手は憧れの存在、とても近づけない大きな存在でしたから、作品に登場させるってことで自分で勝手に興奮と感動してましたね。

大げさに聞こえるかもしれませんが、当時、競輪をやるっていったら、イコールA級戦。
S級選手の出場する特別競輪、記念競輪、準記念競輪ってのは、月に一回拝めるかどうかって感じの、まさにお祭り的なもの。

ゆえに日頃、最も関心を持ち、研究の対象としていたのは、むしろA級選手たちの方だったんです。

今のようにネットや電投がある訳じゃなし、場外発売も少なかったでしょ。
S級はたまにしか買えませんが、A級は毎日。

そんな訳で当時の競輪ファンにとって、A級主力選手というのはとても大きな存在で、間違いなくスターのポジションを占めている存在だったと思うのです。

さて、そんな二塚さんと私ですが、今では、金網挟まず顔を合わせたりすることもできる間柄です。
ですが、「当時、本当に緊張したし、言葉を交わせるだけでも光栄だったんだよね」と話してもあまり本気にしてもらえてないようです。

それにしても、作品登場選手第一号!二塚さんの引退…

作品の方は、もう10年以上前に連載が終わっています。

あの頃が、どんどん昔になっていってしまうんだな…
今、そんな風にも感じます。

二塚さんはじめ、OBとなられる皆さん、お疲れ様でした!

すでにOBとなられた皆さまたちも、本当にご苦労様でした!!!

そして、現役の皆さん、新人の皆さん。

プロとしての時間と経験、体験は人生の中でも大変貴重なものだと思います。

今の一戦一戦が、のちに振り返ったとき良き思い出となっているよう、是非頑張ってください!

我々ファンにとっても、素晴らしい競走の数々は永遠に記憶として残っています。

おいおい、ふつつかモンの二塚なんてロクなもんじゃねえぞ!
バンクでも飲み屋でも何の役にも立ちゃしなかったし…
それに、選手なんて、真面目に走っているヤツはごく一部。
ほとんどのヤツは電卓はじくのが仕事だからよグッヘッヘッ

センセェもそうだったって聞いてますけど…