SR27話B面『身近な選手のステキなレース』

ハイB面です!
今回は、今年最後のブログ更新♥♡

というわけで、タナカセンセェ今年最後のなきごと…
じゃなくて「ざれごと」でしめくくっていただきましょ~
てみじかに、ハイど~ぞ~!!!!!

皆さま同様、コロナコロナで振り回されて大変な一年だったけど、それはそれ。
今年はガールズケイリンのごく一部の変わったお嬢さんたちが我が家を訪ねて来てくださるなど、楽しいこともそれなりにあったかな。

さて、今年の締めということだけど、コロナとガールズ以外、特にこれってこともなかったんで印象に残ったレースのことでも語るね。

プロの矜持、執念あふれる数々の闘い

オレにとって今年一番印象に残ったレースは、6月6日京王閣最終日チャレンジ一般、馬場喜泰さん(76期•OB)の先行を茨木基成(60期•東京)が捲った一戦。

レースについてはSR20話B面で取り上げているので省くけど、引退を決めた選手と超ベテラン選手の気迫溢れる戦いは一生忘れられないものとなりそう。
大袈裟でなく、本当に感動しちまったもん。

オレを無視?した将太くん

続いては、9月29日青森記念最終日S級選抜。

西武園クラブ、笠松将太(100期•埼玉)が、山崎賢人(111期•長崎)相手に赤板から先行、最後捲られたものの4着に粘ったレース。

挑戦者として2周逃げ、捲られてもなお逃げ粘る素晴らしい彼の脚と闘志。
感動しちゃって、将太くんに次の日「感動したぜ」ってショートメール送ったんだけど、あっさり無視…

「あのヤロ~ふざけやがって!」

という意味でも印象深かった一戦。
(将太くんにも嫌われていたってことが、ようやく確認できたことは、オレにとっては大きな収穫だったかなハッハッハッ)

隼くん、良い子!

さてと、お次は11月26日京王閣A級決勝。

浅見隼(115期・東京)このレースは、オレん家から徒歩約5分のご近所さんでA級初Vを狙う浅見隼(115期•東京)対特進リーチの佐々木悠葵(115期•群馬)の同期対決。

さあ、ご近所の隼くん、同じく東京の同期、武田亮との二段駆け態勢を分断され、さらにそのタイミングで佐々木に捲られ展開的にはもう絶望といったところ…

ところが!
ところがよ、その後、後方から渾身の追っかけ捲り!

で、何と2着まで届いたの!!!

いや~これもメチャクチャ感動と興奮したね。

そうでなくても2班に上がってからの隼くん、どの開催でも素晴らしい戦いぶり。
機関車役を務めた競走でもキッチリ後ろ優勝させてるし、どういう育て方したら、こんな良い子に育つんだろ…って感心しまくっちゃったよ、も~!

ちなみにさ、京王閣の後、隼くんに一か八かで電話したの。
将太くんみたく無視されたら、オレもうホント立場ねえなと思ったけど、さすがは隼くん!

ちゃんと出てくれたよ!!!

いや~嬉しかったな~!

とにかく将太くんと違ってホントに良い子!

な~んちゃって、ホントは将太くんも最高に良い子なんだけどね!

マキビちゃんってどんな選手?

さあ~て、そろそろお終いにしなきゃだけど、最後にもうひとレース。

12月5日京王閣最終日ガールズ決勝。

高木真備(106期•東京)オレん家に来てくれたってことでエコヒイキすることにした高木真備(106期•東京)が失格したレース。

ガールズケイリンに関しては知識不足ゆえ、マキビちゃんのことも慌てて競輪ファンの知人とかにどんな選手か聞いたんだけど、こんな風に話してたヤツがいたの。

「脚があって、ものすごく強いよ。だけどレース運びに単調なところもあって、ビッグレースとかじゃ印ほどには信用できないタイプかな…」

ふ~ん、そうなんだ…

たしかに、過去レースのダイジェスト眺めてるとそんな雰囲気がなくもないよね。

でも、オヤッと思ったのが12月3日からの京王閣。

初日、落ち着いた動きと、とっても丁寧な仕掛けぶりでホームから出て逃げ切り。
あまりの丁寧さに、ひょっとしてGPに向け何か実験でも試みてんのかなって、ちょいと思ったの。

んで、二日目。
これも、じっくり前の様子を伺いながら慌てず落ち着き払って完璧な仕掛けどころとタイミングで捲り快勝。
初日同様、実に丁寧な走りぶりから、やっぱり何かの実験でもしているかのように感じちゃってさ。

マキビちゃんって、過去のダイジェスト見てると、なまじ脚力が違うせいか仕掛けどころとか大雑把でも勝てちゃってるでしょ。
なので、仕掛け方に荒っぽさを感じることも多々あったんだけど、この京王閣は二日間ともそのイメージは皆無。
やっぱりGP見据えた走りをしてるのではって思いが強くなったの。

そうなるとさ、三日目の競走が俄然楽しみになるよね。
どんな実験、どんな組み立てで行くんだろうって風に…

意味ある失格

そして、ワクワクしながら迎えた最終日決勝。
いや~興奮したよ!

「オッ!オッ!オ~~ッ!」

打鐘過ぎ、叩きに行ったと思いきや、逃げてる選手の後位に思い切り切り込んで番手を強奪!
やりなれてねえ?からなのか、どう見ても二本切りってレベルのはしたない行為ではあったけどさ…
落車も誘発しちゃったしね。

けど、オレは完璧に見直しちゃったよ。

最初から追い上げを狙ってたのか、流れで選択したのか、本人じゃないからわかんないけど、これ、最高のレースになったなって思ったもん。

結果的には失格に終わったけど、高木真備は捲りだけじゃないってとこをライバル達に思い切りPR出来たじゃない。
三日間、全部違う戦法で戦ったしね。

「どんな手でくんだろう?」って、相手に考えさせる要素を増やすことって勝負事には大事でしょ。

少なくともオレは京王閣のマキビちゃんは今までのマキビちゃんと別人に見えたもん。
(今までのっつっても過去数カ月分くらいのマキビちゃんしか知らねえから説得力あまりないけどさ)

そんなわけで、もうすぐガールズGP本番だけど、オレの知人、今度はマキビちゃんからも買いやすくなったんじゃねえのかな。

京王閣のマキビちゃんに関して勝手な想像巡らしちゃったけど、機会があったら実際はどんな考えで走ってたのか聞いてみたいな。
うまいこと騙して電話番号入手できたしへッヘッヘッ!

ただ一つ問題なのは、将太くんみたいにオレのこと無視するんじゃねえかってことだね…

あ~あ、やばいヤツに番号知られちゃったな…

最後の最後まで長話…
みなさま、ホントにおつかれさまでした。
よいお年をおむかえくださいね(╹◡╹)♡

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61話B面『念ずれば花開く』

年末をむかえ、みなさまいかがおすごしですか?
世界中の人々が最後の最後までウイルスに振りまわされる一年でしたが、これだけ大変な毎日が続いたんですもの、来年はきっと良い年になるって信じてすごしたいですよね。
「念ずれば花ひらく」
って言葉もあるじゃないですか。
苦しくとも、いっしょうけんめいがんばりつづければ、きっと笑顔になれる日々がやってくる。
あたしは、この言葉を信じます!

このアホ!
トンマ!

「念ずれば花開く?」

笑わせんなバカ!

じゃ聞くけどよ、車券買ってる連中は、毎日どころか買ってるレース全てで念じてるぞ!
毎日毎日、毎レース念じ続けた結果、それでいつしか金持ちになりましたなんてヤツの話、聞いたことあるか?

念じ続けたあげく、ムショに入ったってヤツの話ならいくらでも聞くけどよ。

祈ろうが何しようがダメなものはダメ!
どんなにがんばろうと髪の毛一本届いてなきゃ2着は2着なの!

このバカ!

何を寝ぼけたこと言ってんだトウヘンボク!

そういう腐った性根の持ち主だから、お前はタイトルにだって手が届かなかったんだ!

「念ずれば花開く!」

最高に、いい言葉じゃねえか!

苦しかった日々

以前、デビュー後にオレが、すぐ特進は果たしたもののA級に上がってから丸々一年、優出(優勝戦進出)できなかったって話したことがあったろう。

とにかく準優(準決勝戦)の壁を突破できず本当に苦しんでたんだ。

で、ちょうどそんな頃、1期下の田仲俊克(29期•OB)がデビューしてきてな。
あいつもすんなり特進決めてA級来たんだけど、あのヤロ~、そんなオレを脇目にポンスカポンスカ優出決めていきやがってよ。
正直、こういうヤツを天才って言うのかなって思ったくらいでさ…

まっ、悔しかったけど仕方ねえ。

先に行っちまったヤツの後ろ姿を羨ましそうに眺めてたって意味ねえし、まずは自分の足元をもう一度見つめ直すことにしたんだ。

でよ、ある時、どっかの宿舎でだったかな、田仲と雑談してて、オレはこう言ったんだ。

「オレは予選の10連勝を目指す!」

ヤツは「なんじゃそりゃ?」って笑って聞き返してきたよ。

オレは、こう答えた。

「オレだってA級1班、上のクラスで戦う選手を目指してんだ。

そのためには、特選(競走)組と走れる機会を一戦でも多く手に入れてえ!」

「初日に勝って準優乗れれば二日間特選組と戦えるし、準優に乗り続けることができれば2班の点数取ることも可能。

それで選抜(競走)まわりになれれば、さらに特選組と戦える機会が増える!」

 

田仲のヤロ~、ニヤニヤしながら、

「ふ~ん、まっ、でも準優突破するのが一番手取り早い気がすっけどな…」

バカヤロ、お前と違ってそれがど~してもできなかったから、まずは自分なりの目標を作ったわけじゃねえか…

これだから天才ってのは困るんだ。

苦労の後、花は開いたぞ

ほんでな、オレの方も有言実行ってわけでもねえんだが、あの優出できなかった一年間、それでも毎日頑張って初日のピンを増やしていき実際に予選10連勝ってのもできるほどになったんだ。

もう、意地だよな。

そして、ようやく高かった準優の壁を突破したら、今度は逆にバンバン優出も果たせるようになり、その後、A級1班っつう神の領域への道が開き始めたんだ。

【※当時はA級(1班~5班)B級(1班~2班)の2層7班制。最高位A1は約四千名の選手中、定数120名という狭き門だった】

まさに「念ずれば花開く」って言葉通り。

たとえよろしくない状況が続いてたとしても辛抱して諦めず、常に前に向かってチャレンジし続けることがいかに大切かってことよ。

桜井さんはそうだったかもしんねえけど、普通はそううまくいかねえって!
実際オレは、ムショ行くヤツをこの目で何人も見てきてんだから…
やられ続けたあげく…

サクライセンセェ、ひねくれ者はムシムシ!

そうだな!
ど~せヤツも来年は懲役だろう…

オレも、ちょっと登場させて。

「念ずれば花開く」って、実は10月にオレん家に来てくれたテルちゃん(矢野光世/104期•福岡)が、「あたしが大切にしている言葉なんだ」って話してくれた言葉なのよね。

この言葉って、いろんな風に解釈できるし、オレも「素敵な言葉だよね」って共感したんだ。

テルちゃん、がんばれ!

テルちゃん今、脳みそや競走得点以外の問題で一時はムショ…じゃなくて入院生活送るハメになるなどついてねえ状況が続いてるんだけど(脳みそに関しては、お医者さんから諦めてくれと言われたらしい)、そんな中、それでもすごく明るく前向きな言葉を発してて復帰に向けてかなり闘志を燃やしてるんだよね。

話を聞いてると、体の不調で苦しんでる間、いろんなことを考え、思い、結果、心の方はグンと成長できたんだろうなって感じ取れるの。

(あの脳みそのレベルで、にわかには信じられないんだけど)

脳みその方はお医者さんもサジを投げちゃったってことで、もう仕方ねえんだろうけど、それでもスポーツ選手に限らず人間にとってハートの成長ってのはかなり大きいと思うんだ。

だからオレ、復帰してからのテルちゃんに興味津々。
脳みそは無理でも、得点はきっと上げられると思う。

「念ずれば花開く」って言葉、ぜひ体現して欲しいな。

そうだったんですね…
うん、ぜひ体現してほしい!
テルちゃん、がんばって~!!!!

【緊急追記】

12月5日、京王閣にて西武園クラブ、樋口瑛土選手(109期•東京)がA級(1~2班戦)初優勝を達成!
同クラブOB、桜井氏が大喜び。

「本当によくやった!
コツコツがんばってきた成果。
片目が開くと二つ目、三つ目と結構ポンポンいくもんだ。
さらなる飛躍へのチャンス。
ますますがんばれ!」

と、特別競輪の優勝、ただの一回きりで店じまいした同氏による、説得力の全くないお言葉を頂戴いたしました。

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