97話 井上雄三『カゼに打ち勝て!』

もはや真夏と真冬しかなくなったような わがニッポン。
となると台風のシーズンって何月くらいまでになるのかしら…?

井上雄三

井上雄三

カゼねえ…
まずはじめに言っておきてえんだけど
選手ってのは一般人ほどにはカゼにかからねえ

まあ、そりゃそ~でしょ~
からだのきたえ方もちがうし体調~の管理とか、そ~ゆ~のだってさあ…

なあ、あたり
おまえ競輪に関わって、もう何年なんだ?

競輪の客なら もう100パー、瞬間的にこの言葉を頭に浮かべてるぞ
「バカはカゼひかねえ!」

はいはい!
たしかにセンセェは、生まれてこのかた1度もカゼひいたことのない人だもんね(笑)

西武園OB 関優勝(37期)

きれいな走り

さて、今回は井上か…
あ~面倒くせえ!

井上は、う~ん そうだなあ…
兄貴同様(井上善裕/75期・埼玉)競輪選手らしい競輪選手って感じかな…

目標と展開恵まれりゃ舌なめずりして突っ込んでくるし、その逆だと番組と他の選手と運のせいにして酒飲んでくだを巻く…

たしか、こういうヤツだよな?

あの~、お言葉ですけど それって全ての選手にあてはまることでしょ…
たとえば白岩さんや新井さんなんてオレ以上に…

え~っ!?
あたし、ダ~リン♡♥がくだまいてるとこみたことないよ~!
支部長~のほ~は毎日だけどさ(笑)

ハッハッハッ
まっ、見た目の印象は本当にオーソドックスタイプ、荒っぽさはなくフォームも競走ぶりもきれい。

兄貴の方はハンドル高めで乗車姿勢も若干高くなるぶん集団の中でもわかりやすいけど、弟は瞬間的にすぐわかるって風ではないかな。
あくまでも客席側からの話だけどさ…

でさ、そういうオーソドックスタイプで若い選手にならオレはこう言うんだ。

「特に目立つことないフォームでも客が一発で走る姿を思い浮かべられるようになったら一流」

で、ベテランなら こうかな。

「オーソドックスで永くやってきたってのは世渡りの上手い証。
同時に、いかにコツコツと、キチンとやってきたかってことでもあるから長持ちは当然、手本となるべき存在だぞ」

って…

う~ん
でも井上さんって40だし、まだそこまでのおトシってかんじでもないんじゃない…

言われてみりゃ、たしかにそうだな
40なんてハナたれみてえなもんか…

「お~い、井上!」
「おまえ、もっともっと目立つ競走しねえと誰が走ってんのかわかんなくなっちゃうぞ!」
「兄貴は着外でもすぐわかっけど」(笑)

新井剛央

まだまだガツガツいこうぜ!

井上雄三選手は、ご存知の方も多いと思いますが、父三次さん(28期・引退)、兄善裕さん(75期)をもついわゆる競輪一家です。

高校時代には、ジュニアアジア選手権での優勝やジュニアオリンピックでの優勝とエリートですね。

性格がとても優しいのでそのままレースの方にも出ている感じはありますが、持って生まれた素質は、とても素晴らしいものがあるので、これからも活躍が期待できる選手です。

余談ですが、双子のパパさんなので将来は、子供達も競輪選手になって走るのも見れるかもしれないですね。

白岩大助

G1出場の恩人

井上雄三選手は副支部長の言うように輝かしいアマチュアキャリアを持って輪界入りしました。

そして副支部長と同様、お父さんが競輪選手の2世選手であり、兄弟も競輪選手です。
ちなみに長男の善裕選手と雄三選手の間の次男の方も自転車競技をされていたくらいの正に自転車一家です。

お父さんの三次さんはメキシコシティーオリンピックに出場した名選手、全てはそこからの血筋ではないでしょうか!

そして私にとって雄三選手のエピソードとして欠かせないのがこれです。

私が2004年にG1寛仁親王牌へ出場出来たのは関東地区プロ競技大会で4kmチームパーシュートという種目で優勝する事ができたからなのですが、雄三選手の力がなければ結果は変わっていたと思うので感謝しています。

性格がとても温厚なので厳しい走りはあまり見ることはありませんが、チャンスが来たらしっかり勝ち切り、各レースで自分の役割をしっかり果たす堅実な選手だと思います。

もともとS級を走っていましたし、もっとガッツけば戻れるだけのポテンシャルはあると思います!

 

B面はこちら

96話 眞杉 匠『ありがとね!吉田兄弟』

みなさま〜!
先月、大盛〜況のなかで閉〜幕しました『せ〜ぶえんオールスター』、ほんとうにありがと〜ございました〜!
そして、吉田拓矢せんしゅ(107期、茨城)の激走、すっばらしかったですだっぺ~!!!!!

眞杉匠

ハッハッハッ
眞杉、わり~わり~!
ほんの冗談!
勘弁しろ

ほんとうにごめんなさい!
でも、わるいのはすべて、こ~ゆ~ネタでマンガつくった人ですからね(笑)

西武園OB 関優勝(37期)

強かった!

まず、先に言っとくけどさ、タイトルってもんは たとえ周りにどんなにお膳立てされても そう簡単にとれるもんじゃねえってこと。

今回の眞杉にはそれだけのもんが十分あったってことなんだよな。
観てて、実際強かったよ。

吉田の大逃げが目立っちゃたのはたしかだけど、それはそれ。
立派な初戴冠だったとオレは思うぜ。

あの滝澤だって…

考えてみりゃ、オレらの時代のスーパスター、あの滝澤(正光/43期・OB)だって初タイトルは先輩の清嶋さん(彰一/40期・OB)マークからの番手捲り。
その時の清嶋さんってまだ無冠だったにもかかわらずさ…

でよ、なんで そういうことができたかっちゅうと、それはつまり、それまでの滝澤がせっせとラインに貢献し、かつ先輩たちからもかわいがられる存在だったからなんだ。

さらには力も認められたってことで、山口さん(健治/38期・OB)、吉井さん(秀仁/38期・OB)も同乗する中、清嶋さんの番手まわりがゆるされたんだな。

そりゃ、「翌年の立川はオレだからな」っつう密約があったっつう事実無根の噂話が客の中ではあったにしてもよ(笑)

ゆえにな、今回の眞杉、オレにはけっこうダブって見えるんだ。
歳は24と若いし、力もある。
大選手になる可能性は十分だわな。

ところで、眞杉の性格ってどんな感じなんだ?

繰り返しになるけど、滝澤があれだけの選手になれたのって、やっぱり人間的部分も大きかったとオレは思ってんのよ。
あいつは本当に謙虚で礼儀正しかったもん。
義理堅いしさ…

オレも、もうちょい永くあいつを奴隷にできてたらどんなに良かったかって思うけど、オレのほうが先に脚がタレちまったからな、ハッハッハッ

眞杉、次の勝ち方は重要だぜ!

新井剛央

関東の新王者に期待!

第66回オールスター競輪を制したのは、栃木の眞杉匠選手でした。
改めまして、おめでとうございます。

栃木支部からは、神山雄一郎選手を超えての最年少優勝だそうです。

彼のいままでのライン貢献、そして実績を考えると、いつ優勝してもおかしくはないと思っていましたが、いままでの頑張りが、G1優勝となってかえってきたと思います。

神山雄一郎選手が、

「今回の眞杉の優勝はオマケ、自力で何回も何回も優勝をとって欲しい」

とコメントしていました。
眞杉選手も今回は、ラインのおかげと言っていますし、これからも関東ラインを先導して更なる活躍を期待したいですね。

白岩大助

 

素晴らしい!

まずは眞杉匠選手、初のG1制覇おめでとうございます!

私たちが関係団体と共に準備をしてきた、ここ埼玉県でのオールスター競輪。

昨年と今年と出来れば埼玉支部から優勝者が出てくれるのを望んでおりましたが、昨年の脇本選手と同様に眞杉選手もタイトルに相応しい素晴らしい選手で、その瞬間を目の前で観ることが出来て本当に興奮しました!

徹底先行で着実に力を付け、そしてラインに貢献して来たここまでの走り。

平原選手の若い時もそうでしたし、今まで輝いて来た自力スター選手が歩んで来た同じ軌跡。

今回は吉田選手の後ろからの優勝でしたが、次は自力で獲ってくれるでしょう。

そして性格的にも、とても好青年なので眞杉選手も間違いなく、これから競輪界に深く名前を残していく選手になると私は思います。

宿口陽一選手、吉田拓矢選手、そして眞杉匠選手、関東からタイトルホルダーがどんどん出てくる事によって更に関東が盛り上がります。

平原選手も勇気百倍!

犬伏湧也選手、中野慎司選手、太田海也選手、他にも他地区の勢いある若手選手が全国にたくさんいますが、競輪界としてはさらにレベルが上がって力と力の迫力あるレースがたくさん見られますね。

 個人的には眞杉選手をはじめ関東の若手選手がもっともっと成長することによって、関東を20年近くに渡り常に先頭で引っ張って来た平原康多選手がさらに明るく輝き続けてくれると信じています。

そして今の佐藤慎太郎選手のように追い込み選手としてまだまだ活躍してもらいたいです。

最後に改めまして眞杉匠選手、西武園オールスター優勝おめでとうございました!

 

B面はこちら