117話B面『昔の記念競輪』

みなさま、元気でお過ごしですか?
いよいよ『西武園75周年記念』が間近にせまってきております。
くれぐれもその日をむかえるまで、食事、睡眠、室温調整などに気をつけ体調くずさぬようおねがいしますね。
最終日、最終レースの発売を終了したのちは、道ばたでコロがるなりなんなり好きなよ~に過ごしてけっこ~でございますので♡

ふ~ん…
今回は『闇輪』ときたか(笑)

あいかわらず通常の宣伝では使われないような言葉をチョイスするねえ~(笑)

ここに訪問してくださるお客さまには こ~ゆ~ほ~がいいのかなって、あたしも苦労~してんですよ(笑)

復活してほしいなあ…

というわけで、あたりちゃんが準備にがんばっている西武園記念だけど、今回は記念絡みでちょっとこんな話をしてみようかな…

先月の京王閣で前節・後節、2開催で記念やったじゃない。
オレ、ものすご~く懐かしい気持ちになっちゃってさ。

昔は、全国すべての記念が2節制だったからね。
で、2節制ってごちそう2回食べられるって感覚にもなるんで毎年最高の楽しみだったのよ…

そうでなくても その頃って、例え記念でも地元地区のものしか観ることも買うことも ほぼ出来なかったんで、ゆえに本当に貴重な開催でもあったんだ…

今回、京王閣が2節制でやった経緯ってのは知らないんだけど、個人的には、また昔みたいに全場で前・後節制でやってくれるようになったら本当に嬉しいんだけどね。

前後節制時代のイメージ

ちなみにオレが通ってた頃の記念、前・後節制のイメージって、もう少し詳しく語ると、こんな感じのものだったかな…

まず、同地区の超大物選手、特に同型選手を適度に分散させていたこと。

そういった選手同士の普段の対戦が減る分、特別競輪での対戦がすごく面白くなるんだよね。

例えばオレの時代の超大物、中野浩一さん(35期・OB)と井上茂徳さん(41期・OB)なんて、どちらも『記念まわり』(※記念競輪しか斡旋されないクラス)の人だったけど、同場所記念に斡旋されても必ず前節、後節どちらかに別れての出場だったもん。
(※あくまでもオレの記憶では)

だから、両者の連携(対決)はタイトル戦みたいなもんじゃないと観られなかったわけ。

さらに言うと大抵の場合、記念の前節・後節それぞれをお二人が取っちゃうでしょ。
つまり、同地区の王者同士がタイトル戦で始めて雌雄を決するって図式になるわけ。

「同地区の超大物同士の潰し合いを避ける」
「地元大物選手のメンバー的優遇」

全国的に、こんな流れで斡旋されてたから、(※オレの認識では)各地区で優勝数、1着数を誇る横綱、スター選手達が今の制度よりも多く生まれていたような気がすんのね。
記念の優勝者だって今の2倍出せてたわけだし。

もし、今の時代なら、例えば福井記念は脇本雄太選手(94期・福井)と寺崎浩平選手(117期・福井)を前・後節に分けて出場させ、両者それぞれを福井記念の王者にさせるみたいな感じになるのかな…

で、各地の王者が一斉に集まり誰が一番強いかを競う。
それが、昔の特別競輪だったような気がすんだ。

夏の高校野球に例えると、記念競輪が地区予選、特別競輪が甲子園大会というわけ。
で、各地の強豪校が、各地の横綱選手。

高校野球は甲子園大会はもちろん盛り上がるけど、予選だって同じくでしょ。
競輪も同じ、地元の記念競輪で地元の横綱の強豪ぶりを堪能し、特別競輪で各地の横綱によるタイトル争いを楽しむわけ。

というわけで、当時の記念はタイトル戦に負けず劣らずの人気ぶりだったイメージがあるな…

もし1節制だったら…

そういや、記念競輪が今の1節制に変わるってなった頃、けっこうな数のファンが残念に感じてたんじゃないのかな。

繰り返しになるけど、滅多に観られないから面白いと思える同地区同士、超大物同士の対戦が、平素当たり前に観られるようになり、希少性も下がっちゃうわけだから。

しつこく言うけど、オレが胸踊らせて競輪場通ってた頃に、もし1節制だったとするじゃん。
そうなると東京の横綱は、山口健治さん(38期・OB)、尾崎雅彦さん(39期・OB)、清嶋彰一さん(40期・OB)、3人の中の誰か1人ってことになっちゃてたんだよね。

地元記念を走る時、常に3人一緒で登場でしょ。

山口さん、尾崎さんは『追い込み』、清嶋さんは『逃げ』って事で、2節制でも清嶋さんと お2人のどちらかが一緒ってのは普通にあったけど、山口さんと尾崎さんが一緒ってのは、オレ記憶にないもんね…

1985年の立川ダービー、マークの山口、尾崎が、逃げの清嶋の後ろをどう並ぶか?
ファンの間で物凄く注目を浴びたのも、前・後節制により それぞれが同格の横綱だったからだと思うんだよね。

と言いつつ、こういう声は もちろんあったよ。

「結局、談合で並び決めてるだけじゃん!」
「記念だって3年に1回ずつ順番に取りゃ良かんべ!」

ハイハイ、わかってますって!
でも、そ~ゆ~余計な意見は、今は無しにしてね(笑)

 

 

あたしも前・後節制、すきだったなあ…
センセェ同~様、お祭りに2回いけるような気分だったもんね

ただ問題は、今は ほとんどのお客さまが携帯で買う時代でしょ…
行かなきゃ買えない、観られないって頃とは事情がちがうもんね…

たしかにね…
今は現地観戦って、あまり求められなくなっちまってるもんなあ…

でもさ、単純に記念開催が倍になるってのはネット専門であっても楽しめることではあるんじゃない
若手選手や格下選手たちが、各地の横綱達に挑戦出来る機会が増えるでしょ

大物同士の対戦もいいけど、これだと様々な対戦模様をさらに観られるようになるじゃん

そうね!
上に挑戦する機会がふえるって、選手たちにとっては、さらに闘志をもやす材料になるもんね…
けっこ〜、盛りあがるかも!

あっ!
でも、ちょっとまってくださいよ…
スタッフの身からすると業務がふえるのは、やっぱなあ…
お給料2倍になるならいいですけどね…(笑)
「でわ!」

 

A面マンガにもどる

SR82話B面『やりたい事が見つからない…』

本日のざれごと

さ~、いよいよ夏休みシーズンのはじまりです!
みなさま、いっぱい いっぱい楽しんでくださいませね~!
今年のあたしは、A面でもPRいたしました『西武園記念』にむけ、せ~いっぱい働く夏です。

 

とゆ~わけで、あたしは仕事だけど、タナカセンセェ!
この夏は、どんな計画たててるの?
やりたいこととかさ…

計画?
やりたい事…?

う~ん…
計画は特に無いね…
あと、その「やりたい事」っちゅうフレーズだけど、それには少々複雑な思いを持っちゃってるとこかな…

チッ、またわけわかんないこと言いだして…

やりたいこと…

まあ、聞いてよ。

意味合いは若干違うけど、先日、ネットの動画の中から こんなフレーズが聞こえてきたの。

「やりたい事が見つからない人へのアドバイスなら、失敗を恐れず何でも体験しろってことかな…」

なるほどねえ…

でも、ちょっとドキッとしちゃった。

そういえばオレも還暦前後の頃から度々考え込んじゃうことがあったのよ。

(オレのやりたい事ってなんだろう…)

って…

現役時代はあまり考えた事なかったんだけど、人生の後半戦に突入しちゃったでしょ

(このままま面白くも何ともない毎日を、死ぬまで ただ過ごしているだけでいいのかな?)

って風にさ…

でも、浮かんでこないんだよねえ…
やりたい事が…

「やりたいから」ではなく「逃げだす」ため

あっ、でも考えてみりゃ20代前半くらいまでも似たようなもんだったのかな。

子供の頃から得意なものはほとんど無かったし、「ど~せ、オレなんか…」ってタイプでもあったからね。

ゆえに何かにチャレンジしようって精神はかなり薄いほうだったのよ。

一応、マンガ家にはチャレンジけど、本当にやりたい事だったかっていうと、ちょい違うもん。

ちなみに、それまで「マンガ家目指したい」なんて思ったことは無し。

そもそも、部屋にこもって過ごすようなジャンルには興味なくてさ…(笑)

当時、デザイン系の学校通ってはいたけど、これも興味があったからってわけじゃなく、高校生の時、大学受験と就職から逃げ出すためってのが本当の理由…

でもさ、最後の学校卒業って時期になると、無理矢理にでもその後の進路を考えなきゃじゃん。

んで、最終的に下した判断が「マンガ」。

興味が無いのに何でかっていうと、同じ学校にマンガ家になった人間がいるって話を聞いたから。

それってつまり、似たようなレベルの人間でもやれるってことでしょ?(笑)

【必要な道具はこれだけ】

それにさ、それまでマンガなんて描いた事なかったけど、物語作って紙に描きゃいいってだけの作業だもんね。

資金も何もいらないし、オレにも出来そうじゃん…!

な~んちゃって、幸い世の中のことは何にも知らないオレ。

マンガの世界に関しても、どれだけ厳しいか全然わからなかったから始められたってだけ。

あとね、もっと正直に言うと、やっぱり本当にやりたい事が見つからず、就職とかの最終的決断から逃げ出すためだったの…

というわけで、ある意味 逃げ道として始めたマンガだけど、それでも自分の中で正当化するためには、それなりに真面目に打ち込まなきゃだからね。

生まれて初めて日々がんばるって経験したのかな…?

で、道中運良く競輪に出会えてデビューに繋がったってわけ…

あっ、でもね、それでもデビュー後はマンガって仕事にハマったし、どんどん好きになっていったよ。
死ぬまでやりたいって思うこともあったくらい…

なので現役時代、(オレのやりたい事って…)的な悩みが浮かぶことは無かったの。

と言いつつ、生まれ変わったら、もう2度とゴメンだけどね。

現役時代、今度は、(オレの人生って何?)的な悩みがしょっちゅう生まれてたから…(笑)

競輪始めたのも他にやる事なかったから

さて、ついでだから競輪を始めた切っ掛けについても、ちょい。

こちらの方も、けっしてポジティブなもんではなかったのよ。

マンガ同様、最初はカケラも興味なかったんだから。

以前、ここでも話したことがあるけど、マンガ家目指していて1回挫折して就職したことがあったのね。

で、その時の心境ってさ…

(あ~あ… あんなにがんばったのに、結局ダメか…)
(20代前半を見事に犠牲にしたあげく、これから何の興味もない仕事に就くわけか…)
(だったら、遊びのひとつも始めてみよ…)

結局、競輪始めた動機も、興味からじゃなく他にやりたい事が思いつかなかったから。
たまたま、競輪好きの知人がいて教えてもらえたからってのが最大の理由なんだよね。

ネットで流れていた、やりたい事が見つからない人へのアドバイスは、おそらくポジティブ思考で何事にも積極的にって意味合いだったと思うんだけど、オレの場合はすべてネガティブ思考からだったような気がすんの。

何も思いつかないし、とりあえず何事も体験してみようって意志も生じず、たまたま身近にあったものに仕方なく手を出してたって感じ…

まあそれでも、「やれる事」が発見出来たんだから良しとしなきゃいけないんだけど…

 

やりたいことが見つかった!

あっ、たださ、そうは言っても、今また「やりたい事が見つからない」ってなっちゃってるのは、やっぱ悲しいね。

そんでもって、考えてみりゃとっても不思議。

やりたい事は見つからないのに、やらなきゃならない事は次々出てくるんだから…

日々の食事作り、掃除に洗濯、ゴミ出し、買い物…
夏は雑草だらけになるし、冬は大量の落ち葉…
築年数が経った自宅設備の修理、家電の交換…

現役時代ほどではないにしろ仕事だって多少はまだやってるし…

こんなんじゃ、アドバイスをマネして「積極的に色々体験…」なんて とても無理だよね…

やっぱオレには「やりたい事」ってのは永遠に見つからないのかな…?

んっ…!?
ちょっと待てよ…

あ〜っ!
今、もの凄いことに気づいた!

日々の、やらなきゃならない事に追われている時、オレいつも このフレーズが頭に浮かんでたんだ…

(あ~、何にもやりたくねえなあ~…)

そうか!
オレのやりたい事って、「何もやらねえ」って事だったんだ!

なるほどなあ~、ついに発見しちゃったよ!

あり?
しかし待て…

これって、へたすりゃ寝たきりになるまで叶えられない壮大な夢なのかも…
今日も明日も、メシ作らんわけにはいかんもんな…(笑)

 

アッハッハッ
でもさ、じゃホントになにもやらなくていいって状況になったら、センセェ、ホントに大丈夫?

さらに歳をとって寝たきりになったから…
とかでなく、まだ脳みそや身体が自由にうごくってだんかいでの話だけどさ…

つまり、今の日常で家事も仕事も雑用も一切なしで、どう過ごすかってことね…

家の中に1人でいるだけじゃつまんないから、相手してくれる友達でも探すのかなあ…
お酒を飲んだり、無駄話をしたりするような…

あり?
それって、センセェがたまにやってることじゃん

なんだかんだ言って、けっきょくやりたい事やれてるんじゃない?(笑)

ひえ~、たしかに…
でも、我ながらレベルの低い「やりたい事」だなあ…

じゃ、もう1回なにかにチャレンジしてみるとか、お出かけしまくるとかは?

う~ん、なんか めんどくせえ…

はい!
センセェは一生そのままでおしまい!
以上!

うえ~~~んっ!!!

 

 

 

とゆ~わけで、今回はザンネンな老人の泣き言をおとどけいたしました。
「でわ!」