71話B面『怪物三代目!』

9月に入れば、少し落ちついた日常がもどってくるのかしらと思ってたのに、なんだかますますさわがしくなってきちゃったみたいな今日このごろ。

みなさま、いかがおすごしですか?
あまりアツくならないよう、おだやかな気持ちをたもちつつすごせたらいいですね
╹◡╹

ビックリしたな~!

アツくってというか、とにかくビックリしたよ!

総理の退陣とか皇族の新たな結婚関連報道…
総裁選、衆院選……

とかでは全然なくて、向日町記念(9月2日~9月5日)、脇本雄太選手(94期・福井)の走りっぷり!

まさに怪物じゃん!

オリンピックで戦うために鍛え上げた肉体はここまで凄いものになっていたのかと改めて驚かされたね。

究極の戦法

昔さ、選手の方たちもおっしゃってたけど、競輪の究極の勝ち方って

『前とって、突っ張ったままそのまま逃げ切ること』

これやられちゃったら、もうどうにもなんないもんね。
対抗する手段ないもん。

こういう話が出た時って、それを当たり前のように実行するのは不可能に近いからから少しでも近づくためにどう鍛錬するかって流れなんだよね。
つまり目指す目標って位置付け。

オレも実現不可能の究極の理想戦法って、ずっと思ってたもん。

なのに、現実でそれをあっさりやっちゃてるんだから。

野球のメジャーリーグでも、大谷翔平選手が不可能と言われていたことをどんどん実現させているし人間の進化ってのは本当にすごいと思うな。

過去に衝撃を受けたのは

滝澤正光氏(43期・OB)

競走ぶりに大きな衝撃を受けたってのは、数は少ないけど昔もあったよ。

それは、1987年の滝澤正光選手(43期・OB)と1990年年末立川での吉岡稔真選手(65期・OB)。

お二人の突出した怪物ぶりは、ネットで調べればいくらでも出てくるだろうからここでは省くけど、今回の脇本選手のレース同様、他の8選手は

吉岡稔真氏(65期・OB)

「もうどうにもならねえ…」

って感じの競走ぶりでさ…

オレの中では、こんな感じの衝撃を受けたのは現時点で以上3名。

もちろん衝撃を受けた競走ぶりや選手ってのは他にもいっぱい存在するけど、極端に大きな衝撃って意味でね。

大きな期待

中野浩一さん(35期・OB)が1975年にデビューしてきた時も物凄かったらしいんだけど、オレはその時まだ中学生。
だから直接は見てないし知らないの。
(知ってるのは1983年から)

ゆえに実感としては初代の怪物は滝澤さんからってこと。

でね、ふと思ったのよ。
もし、今の脇本選手が本当にあの当時の滝澤さん、吉岡さんと同じレベル、あるいはもうそれ以上の怪物に到達してるとしたら、今後、出場するレースはタイトル戦も含め、メンバー関係なく全て本命。

で、8割~9割くらいキッチリ頭…

う~ん、凄い!

でも、可能性十分だよね。

今年の残るビッグレース、脇本選手の総取りレベルの活躍をぜひ見てみたいなあ。

確かに滝澤も吉岡も、一時は同じ人間とは思えないレベルまでいっちまったもんな。
オレたちマーク屋にとっちゃ、先行屋ってのは「ほどほどより結構上」ってレベルでいてくれるのが一番ありがたかったんだけどさ
ハッハッハッ

関センセェが滝澤選手からチギれるシーンをあたしもナマでみたかったな~

へっ、ナマコの干物が簡単に言ってくれるぜ!

最初は目の前にあったはずの大金がどんどん離れていくんだぞ。
追えども追えども…
あの悲しみ、絶望感といったら、も~…

やれやれ…
つまり先行選手はセンセェにはお金にしか見えなかったってことね

金に見えるのは強い先行!
2班3班クラスの先行なんていきなり不良債権背負わされて走るようなもんよ

ちなみに井上さんは「強盗」兼「ひったくり」兼「ゴロツキチンピラ」兼「火事場ドロボー」兼…
とにかく未だ同類の人間が出現してない、競輪史上究極の反社人間!

松浦悠士(98期・広島)が多少近づいてきたけど、凶暴さ、悪質さ、しつこさ…
とにかくタチの悪さじゃまだまだ遠くおよばんな…

あ~あ…
しらないよ!
そ~ゆ~こと言って…

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70話B面『キレイな心』

みなさま、おつかれさまでした。
悪夢のようなオ~ガストもすぎ去ってゆきましたね。
でも、ウイルスとの戦いはまだまだこれからもつづきます!

さあ~、竹内まりやさんの『Septenber』でも口ずさみながら、ひきつづき引きこもりましょ~
「♪~セッッッテテェンン、バ~~~♫」

(※これならJASRACのあれ、セーフですよね?)

お~素晴らしい!

竹内まりやさんの歌って、やっぱいいなあ。

オレの場合、緊急事態宣言中ってのを抜きにしても、一人家の中で過ごしてるってのが圧倒的でしょ。

なもんで、音楽かけっぱなしってのが多いんだけど、聴いてるのは30~40年くらい前、ちょうど自分の青春時代の曲ばかり。

なぜだか知んないけど飽きないの。

で、当時のことを思い出したり懐かしんだり。

やっぱ、完璧にジイさんになっちゃったんだね…

とはいえ、家の中に引きこもってばかりの日常には、さすがに飽きて本当いやになっちゃう。

あと、どのくらいこんな生活を続けなきゃいけないのかわからないけど、もうしばらくは歌を聴いたり、映画を見たりしてがんばんないとね。

けいりんは見ないの?

競輪は、昔散々見たんで飽きちゃった!

コラ~!

関のざれごと

笠松将太のある一戦

なにが『せっちん・バー』だよ!
便所のBARって何なんだ?

BARの便所に引きこもるのか?

せっちん?
なに、それ?

知らねえのか?
便所のことだよ

まあいい、それより先月は少々印象深いレースがあったんで、その話をするわ。

ちょうど1ヶ月前か。

地元、笠松将太が乗っかった西武園のS級決勝。

【西武園7RS級決勝】8月12日

①笠松将太(埼玉)100期 逃 ❹
②阿部拓真(宮城)107期 両 ❶
③山口泰生(岐阜)  89期 追 ❼
④小原佑太(青森)115期 逃 ❷
⑤渡邊晴智(静岡)  73期 追 ❻
⑥横関裕樹(岐阜)  99期 逃 ❸
⑦寺沼拓摩(東京)115期 逃 ❺ HB

(結果)②-④-⑥/差し-捲り

オレ、このレースは将太のS級初V絶好のチャンスだと思ったんだ。
本命は小原だったけど、将太は地元バンク、加えて寺沼っつうしっかりとした目標付き。

で、競走が始まったら願ったり叶ったりのいい展開。

寺沼が赤板過ぎに前段押さえ打鐘2Cから一気に加速、最終HSを一本棒で通過。

「オ~シ!!!」
「あとはケツからの捲りに合わせて発進するだけ!」

優勝の期待がかなり膨らんだところで、さあ来たよ、小原の2角捲りが。

「オ~シ!あわてんな~!」

「引きつけられるだけ引きつけて、あとは番手捲りな~~!」

最終BSからは小原と将太の力勝負と思ってワクワクして見てたよ。

え〜っ⁉︎

ところが…
ところが、なんと将太は縦には踏まず横へ…

律儀なことにマークの仕事しに行っちまってさ…

そりゃ先行を守るのは後ろまわる方の義務ってのはわかるよ。
そうでなくても、気持ちよ~く行ってもらえてたんだから。

けどよ、繰り返しになるけど、将太にとってはホームバンクかつ初Vのチャンス。

番手捲りでも問題ねえだろう!

寺沼だって、将太が取ってくれるならくらいの気持ちはあったろうし…

レースの方は結局、小原が将太のブロック物ともせずキレイに捲り切って東北ワンツー。

難しい判断

将太って男は、本当に真面目で正直なんだなって改めて思ったね。
もちろん、悪い意味でじゃなく良い意味でだぜ。

将太がそういう男だから、寺沼だって気持ちよく駆けてくれたんだろうし。

もちろん、逆だってあるよな。
寺沼が人間として、選手として、本当にいいヤツなんで、将太も援護に行かずにはいられなかったって風にさ…

少なくとも、薄汚ねえ根性のヤツのために必要以上にがんばるなんてヤツはいるわけねえ。

そう考えると、心のキレイな人間同士の連係だったがゆえ共倒れに終わったって解釈でもいいのかもしれんが…

って風にも思うのよ。
冗談抜きに。

チャンスは、これからまたいくらでもあるし…

けどよ、反面こういう思いももたげてくんだ。

「アッホ~!」
「取れるチャンスのある時になり振り構わず行かねえで何やってんだ!」

「お人好しは結局お人好しのまんまだぞ!」
「駆けた方だって犬死じゃねえか!」

これも正直なところでな。

取れるときに取っとかねえと永久に縁がなくなるっつうパターンも確かにあるし…
あと、とりあえず1回取っておくとそのあとの流れが変わってくるってのもあんだよな…

オレだったら?

オレは将太と違って純粋なマーク屋だから、張りに行くか飛びつく選択しかねえんだけど、もし踏んでく脚が十分残ってて、しかも地元バンクってことなら躊躇なく番手捲り行くな…

駆けてくれた方には、あとでの恩返し忘れなきゃいいだけのこってさ…

じつはあたしもショ~タくんのユウショ~、すっごく期待してたの…
でもさ、自分のことより、まず仲間を大切にってところはステキよね

でも、オレが寺沼だったら、
「かまわず行ってくれ~!」
の方かな…

ただ、おのれにとって大きな意味のあるレースでも、こういう走りを見せる将太は先行屋からの信頼もさらに厚くなるよな。
その分、チャンスは増えていくとは思うけどよ

あっ、でも今のアイツの本業はあくまでも先行だから、将来に向けての貯金ってとこか
ハッハッハッ

ちゃんと貯金もできる男性っていいわあ~!
ギャンブルとかで散財しちゃう男の人って最悪だもんね!

口先だけ調子いいことささやいて、客に散財させることしか考えてねえお前がよく言うな…

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