76話 女屋文伸『イチバンのよろこび』

ふう~~ううう…
それにしても最近のウイルス感染者数の上がりぐあい、ホントすさまじいったらありゃしない。
そして、不便な毎日のくりかえし…
でも、やっぱりなにかによろこびを感じながら生活したいですよね…

女屋文伸

女屋文伸

グッヒッヒッ

グッヘッヘッヘッヘッ
おい、あたり!

女としてのよろこびや快感ってなんだよ?
グヘヘへへ~

えっ⁉︎

そ、そ、それはも~……

じょ、女性の地位こ~じょ~とか
男女びょ~ど~社会のじつげんとか…
かな(大汗大汗大汗)

ドッハッハッハッハッ!

バカ…

1999年7の月…

まっ、たしかに1着にまさる快感はねえやな。

たとえ敗者戦(まけせん)でも1着は1着。
帰るときの気分も違う。

ところで、女屋は1999年8月のデビューなんだな。

「1999年7の月に人類は滅亡する…」

なんて、当時、ナントカカントカの予言ってやつがあったけど、滅亡しなくて良かったな。

しかも、直後デビューでそのまま23年…?

83期ってのは、ある意味強運なのかもしれねえなあ~
グハハハハ!

で、その間、現役20年は折り返し地点って言いたくなるほど選手の能力も肉体も上がってきた。

だから女屋、ケガだけは気をつけて、ぜひ30年越え選手を目指せよ。

「もしおまえがそれに到達しなかったら、2029年、8の月に人類は滅亡しちゃうぞ!」

 

むかし、そんな予言なんてあったんですか?

ハッハッハッ
ノストラダムス(仏/1503~1566)ね…

当時は、けっこう流行った…
というか話題になったねえ…(笑)

たぶん83期の連中なんて、ほとんど自分たちが選手としてデビューできるなんて思ってなかったんじゃねえの…
選手になる連中ってのはおめでてえのが多いから

女屋~!
あらためて言うけどさ
「もらった命みてえなもん」
なんだから、どんどんいけるぞ!
グヘヘへへ~

女屋さま…
ハゲのバカばなし
もうしわけありませんでした…

新井剛央

一にも二にも乗り込み!

女屋さんのイメージは、ダッシュを活かした捲り、カマシ先行ですね。

いまはさすがに自力よりは人の後ろを回ることの方が多いですが、イメージとしては、どこからでも捲れるっていう印象がありますよ。

身長は小柄なのですが、高校時代のラグビーで鍛えた脚はとても太く詰まってるなぁって感じです。

最近は自分と一緒にウエイトトレーニングをすることもあるんですけど、ものすごい重量もあげるのかなと思いきや意外とあがらないんですよね(笑)

まぁ、女屋さん自身がウエイトトレーニングっていうよりは、街道練習を中心とした乗り込みでコツコツ脚をつけているタイプだからですね。

お世話になりました

何年も前ですが、地元西武園で女屋さんに捲ってもらって1着取らせてもらったことがあります。
同乗したときは、

「任せてください」

とは中々言えないですが、ちゃんとお返しはしたいですね。

女屋さんには、あまり重いもの持たせないよう気をつけないといけませんね(笑)

賞金袋だけは、他の連中同様少しでも重たい方持ちたがってんだけどな

白岩大助

街道稼業

女屋さんといえばやっぱり脚の太さですね!

とても太くパワフルなイメージがありますが、重いギアよりも軽いギアを使って凄い回転を繰り出し、若い時は先行、捲りでS級でも活躍されました。

ダッシュタイプですがバンクでのスピード練習では無く、街道練習でじっくり乗り込むスタイル。
練習グループの先輩方が引退され、今は基本的に1人で練習されています。

私は今はめったに街道練習に行く事は無いのですが、たまに乗り込もうと思って街道練習に行くとほぼ必ず同じ時間帯に女屋さんとすれ違います。

1人練習はモチベーションの維持が大変で私には難しいところですが、ずっと続けていられるところを尊敬しています。

最近はバンク練習に来られる事も増えましたが、今も持ち味のダッシュ力は健在です!
ここ数年は骨折などの怪我で苦労されていますが必ずS級に復帰されると思います。

街道は安全が命

余談になりますが、支部で幼稚園の交通安全教室に携わらせて頂くことがありますが、女屋さんが車の役をやって下さり幼児たちを大変喜ばせてくれてます。
なくてはならない存在です。

コロナが落ち着いたらまたお願いしたいと思います()

オレも街道中心だったな~
で、街道で何より注意しなきゃいけねえのは事故…
街道で生きてきた男が安全教室に携わるなんて
まさに適材適所だな

それにしても、客には人気のない女屋が園児たちには大人気か…
女屋、よかったな!(笑)

かなしい事故が少しでもなくなるように
選手のみなさんたちががんばってくださるのって
ホントにすばらしいことですね

裏話はこちら

75話 峠 祐介『至難の峠ごえ?』

年があけてからウイルス陽性者数がまたどんどんふえています。
昨年末は「峠はこえたかも」って、ちょっぴりホッとしてたのに…

峠祐介

峠祐介

尊敬しろよ!

あたり!
おまえ、峠に対して尊敬の念ちゃんと持ってんのか?

新井や白岩は十分すぎるくらいわかっているけど、特別競輪を走るってえのは大変なことなんだ。
努力と根性だけで到達できない別次元の世界と言ったっていい。

選手にとって最大の勲章は現役を長く務めること!
そして夢、名誉は、記念、特別を走ること!

峠は、見事にそれらを果たしてここまで来てんだ。
峠を超えるのは、なかなか至難の業だぞ。

とはいえ、その峠だってオレには足元にも及ばねえんだけどな。

「特別の優出9回!」

マンガやドラマの話と違って、現実世界で優出9回ってのはもう神の領域!
とんでもねえくらい難業なんだからよ!

おい、白岩!
新井!
そうだろ?

お、おっしゃる通りです

特別競輪の「特選」「決勝」を走るクラスは冗談抜きに神、奇跡の領域ですね

でも、人格はきっと別ですよね?
センセェみてると
ど~しても…

これは絶対的にオフレコ
ここだけの話だぞ

タイトル取ったヤツに人格者ってのはまずいねえからよ!
しかも取った数に比例して人間性ってのはどんどん悪くなってたかな!

はいはい
そ~でしょ~ね!

新井剛央

いつも安心してマークできました

峠さんは、永らくS級のトップレーサーとして特別競輪などでも活躍されていました。

当時は徹底先行で、ペースを掴んだレースは、後ろにも抜かれないとても強い先行を何度もみたことがあります。
自分も何度か峠さんに連れて行ってもらったりして、1着も取らせてもらっています。

レースの流れを殺すことなく、ここぞのタイミングで仕掛けてくれるので、番手を回るにしても付きやすく、後ろも牽制しやすいすごい先行選手でした。

恩返しできたらいいな

最近は、さすがに先行はあまりなく、番手を回ることのほうが多くなりましたが、伊藤公人さんのところに自ら練習に行き、並走の練習などをしてレースで目標がない時は競りに行くなど、徹底先行のときのイメージからは考えられないようなレースもします。

自分も普段は人の後ろを回ることのほうが多いですが、峠さんと同乗して目標がない場合は、恩返しの意味も含めて峠さんに任されるようなレースをしたいと思います。


白岩大助

偉大な先輩

峠祐介選手は副支部長の言うように、とにかくグレードレースでも活躍していた偉大な先行選手というイメージが強くあります。

当時、私も先行選手としてレースを組み立てていましたが、峠さんのレースを何度も見たり、本人に先行選手としての心構えやペース配分などの走り方、色々教えてもらいました。

私や副支部長、そして同年代の選手にとって憧れの先行選手だったのではないでしょうか。

普段とても温厚な性格の持ち主ですが、他の徹底先行タイプ選手とのレースになった時はめちゃくちゃ魂のこもった熱い走りを何度も目の前で観させて頂き、強く刺激を受けた事が何度もありました。

すっごいひと言!

峠さんのエピソードとして特に印象に残っている出来事があります。

それは自転車競技の全プロ大会に繋がる、関東の地区プロ大会での出来事。
一緒に4km団体追い抜き(チームパシュート)という種目に出場しました。

私は以前からその種目をずっと走っていて、その年は初めて峠さんが加わりました。
4人で並んで走るこの種目、ゴール時に3人目のゴールタイムを争います。
4人全員でゴールする必要もないので、途中で機関車役として1人がペースを上げて千切れてしまう事が多くあります。

その時の体調もあるので、機関車役じゃない選手が千切れてしまうトラブルもよくあります。

私が峠さんに

「千切れそうだったら無理してペース上げないで大丈夫ですよ!」

と言ったら

「大丈夫、俺千切れないから!」

その瞬間、白岩の脳みそに稲妻が落ちました!

『何この人、超かっけぇぇ!!』

私は埼玉で誰よりもこの種目を走って来たと思いますが「俺千切れないから!」なんて1度も言った事ありません。
そして他に聞いた事もありません。
そして実際、何度か一緒にこの種目を走らせてもらいましたが確かに1度も千切れた事はありませんでした(笑)

とにかく凄い先輩なんです!

うわ~
ホントかっこい~~~!!!

こんど峠さんの姿おみかけするとき
ドキドキしちゃうかも♡♥♡♥

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